EC-135と言っても様々な型があるので、一括りでは説明できないのであるが、敢て簡単に言えばC-135輸送機をコマンドポスト(空飛ぶ指令室)に改造したのがEC-135である。”EC”とネーミングされていたので、以前私は電子戦専用の機体かと思っていたがそうではない。KC-135に比較するとボディを白く化粧された機体が多く見た目が非常に美しいので、撮影出来きた時嬉しかったが、私には殆どその機会は無かった。横田基地のベテランマニア諸氏は、しっかりとファインダーに収めておられるが、私の様に偶に横田基地に顔を出す程度では回り逢う機会は少ない貴重な軍用機であった。
65th AS
9th ACCS
↑ いつ撮影したのか全く記録がないマウントのリバーサルフィルムから横田基地に着陸するEC-135K(59-1518)”Head Dancer”。元々KC-135Aとして生まれた機体だったが、1976年にEC-135Kに改造されコマンドポストに任に就いた機体で第8戦術展開管制飛行隊(8th TDCS)に所属していた。この機体は1996年にVIP専用機C-135Kに名称変更され、ハワイの15th ABW / 65th ASの所属となっていた。
↑ 1978年3月嘉手納基地に着陸するEC-135J(63-8056) ”Nightwatch”。KC-135Bから改造されたコマンドポスト機でこの頃朝鮮半島で行われていたチームスピリット演習と関連しての飛来だったと記憶している。文献によれば”NEACP”国家非常事態空中指揮機として、ソ連の核先制攻撃を受けた際のアメリカの首脳達が此処で指揮を取れるように機内に設備を備えている。後にE-4がその役割を継承して、1979年の時点でこの機体はハワイの9th ACCSに所属して太平洋軍司令部のコマンドポストとして使われていた。
10th ACCS
HOME
↑ 1979年7月嘉手納基地に着陸するEC-135J(63-8055)。J型に改造されたのは63-8055/63-8056/63/8057/62-3584の4機。EC-135Jは1機(62-3584)が事故で失われ、残りの3機は全て1993年までに退役した。
Wings
↑ 2000年テキサス州のフォートワースに駐機するEC-135H”Silk Purse”(61-0282)。1966年から1967年にかけて5機のEC-135/KC-135が在欧米空軍用のコマンドポストに改造され、イギリスのミンデンホール基地で運用されていた。所属は、1970年から活動を開始した第10空中司令指揮飛行隊(10th ACCS)であった。引退後は、胴体だけが2010年サンアントニオのアメリカ空軍医療準備訓練センターに送られたとされる。